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ワイヤレスゲート Research Memo(8):2026年12月期に売上高100億円以上、営業利益5億円以上を目指す

注目トピックス 日本株
*11:08JST ワイヤレスゲート Research Memo(8):2026年12月期に売上高100億円以上、営業利益5億円以上を目指す
■中長期の展望と成長戦略

1. 中期経営計画の数値目標
ワイヤレスゲート<9419>は2026年12月期を最終年度とする中期経営計画を発表している。事業を成長軌道へ回帰させることを至上命題とし、2025年12月期後半から2026年12月期を「成長投資フェーズ」と定め、ワイヤレスゲートWi-Fi事業では「増収増益の体質確立」、デジタルマーケティング事業では「M&A及びe-SIM販売で成長加速」を遂行する計画だ。

定量的目標として、2026年12月期に売上高100億円以上(うちワイヤレスゲートWi-Fi事業90億円以上、デジタルマーケティング事業10億円以上)、営業利益5億円以上を掲げている。成長領域であるデジタルマーケティング事業への投資を加速することでこの目標を達成する計画だ。昨今のインバウンドの増加を考えれば、十分に達成可能な目標と弊社では見ており、今後の動向に注目したい。

2. 成長ドライバーはe-SIMの販売
デジタルマーケティング事業の成長の中心は、日本滞在時にスマホでのインターネット接続が可能になるe-SIM販売だ。既存のWi-FiルーターやプリペイドSIMは空港や販売店へ出向いて入手する必要があるが、e-SIMはスマホへ直接ダウンロードできるため海外では既に普及しており、インバウンド向けに優位性が見込める。日本ではまだ普及率の低いe-SIMであることから、海外顧客に直接販売することで先行者利益の確保を狙う。

(1) 潜在市場:約1,080億円
現在、訪日観光客は月間で約300万人だが、仮にe-SIMの月額単価を3,000円とすると、潜在市場は「300万人×3,000円×12ヶ月=1,080億円」となり、同社にとっては大きな市場と言える。

(2) 自社ECサイトの立ち上げ
日本の観光情報を多言語で提供する訪日客向けの自社メディア(ECサイト)を立ち上げた。このサイトを通じて、e-SIMが既に普及している海外顧客に対して日本滞在時にインターネット接続できるe-SIMを直接販売する。また国内顧客向けには、このサイトを通じて主力商品であるWiMAXを直接販売する。e-SIM自体は販売代理店であれば販売が可能なため参入障壁は低いが、同社のようにリアル店舗とECサイトの両方を持っている競合は少ないことから、この優位性を生かす戦略だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)



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