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明豊ファシリ Research Memo(8):2027年3月期は経常利益が2.3%増と保守的に策定

注目トピックス 日本株
*13:08JST 明豊ファシリ Research Memo(8):2027年3月期は経常利益が2.3%増と保守的に策定
■明豊ファシリティワークス<1717>の今後の見通し

1. 2027年3月期の業績見通し
2027年3月期の業績は、売上高が前期比5.0%増の6,419百万円、営業利益が同2.2%増の1,297百万円、経常利益が同2.3%増の1,300百万円、当期純利益が同0.2%増の940百万円と増収増益基調が続く見通しである。発注者が単独で建設投資を実行することが困難な状況が続いており、同社は発注者支援事業に対する社会的な期待がこれまで以上に高まると分析している。一方で、民間企業の建設投資意欲は非常に強いものの、慎重な姿勢が継続する可能性を考慮し、今回の業績計画はあえて保守的に策定された。同社には、期初計画を慎重に見積もり、期中に上方修正を行うというこれまでの傾向がある。したがって、今後外部環境が悪化しない限り、会社計画を上振れて着地する可能性は十分に考えられる。

(一財)建設経済研究所「建設経済モデルによる建設投資の見通し」(2026年4月発表)によると、2026年度の建築投資(非住宅、名目ベース)は前年度比6.4%増の16.8兆円(うち政府は同12.7%増の5.14兆円、民間は同3.8%増の11.6兆円)となり、伸び率は2025年度見込みの3.3%増(うち政府は同4.6%増、民間は同2.8%増)から拡大する予想だ。特に公共分野は2ケタ台の高い成長率が見込まれており、同社も公共分野のCM案件を伸ばす好機となる。実際、公共分野の受注状況を確認すると、2026年4月から5月までの2ヶ月間で、同社が開示した案件だけでも10件に達している。前年同期の受注が2件にとどまったことと比較すれば、大幅な伸びを記録しており、今後のCM事業における売上拡大に大きく寄与することが期待される。また、民間企業の新規プロジェクトについても、昨今のコスト上昇を前提とした構想段階からの引き合いが増えている。既存施設の改修プロジェクトといった需要も堅調に推移していることから、前期のような落ち込みを招くリスクは低いと推察される。

オフィス事業については、良好な市場環境を追い風に増収増益の基調が続く可能性が高い。また、CREM事業も公共分野での受注拡大により、堅調な推移が見込まれる。特に、少子化に伴う公立小中学校の再編統合や、災害時の避難所となる体育館の空調設備設置といった課題に対し、同社は豊富な実績を背景に、今後も数多くの案件を受注する公算が大きい。DX支援事業においても、CREM事業の受注増加に伴い増収基調が継続することで増益に転じる見通しである。

一方で費用面に目を向けると、賃金改定に伴う人件費の増加に加え、本社拡張費用の計上を予定している。これによりオフィスの魅力が高まり、職場環境の改善と、オフィス見学におけるプラスの効果が期待される。なお、この拡張費用については、前期に実施した大阪支店の移転費用とほぼ同水準となる見込みである。


発注者支援の新たなマーケットを創造し、堅実な成長を目指す

2. 成長戦略
今後の成長戦略として、発注者支援の新たなマーケットを創造することで堅実な成長を目指す方針だ。主な取り組みとして以下の3点に取り組んでいく。

第1に、建設投資(新築プロジェクト、改修・設備更新)分野においては、発注者のコストに対する判断の変革を支援し、リスクマネジメントとコストマネジメント対応を強化しながら、より高度で価値の高いサービスを提供することで成長を目指す。また、建設投資以外の分野(オフィス・働き方、施設の長寿命化、包括支援、維持保全)では人手不足問題など様々なニーズを発注者支援サービスとして取り込み、DXも活用しながら事業分野の拡張を推進していく。第2に、公共分野で抱える様々な施設関連ニーズ(学校の統廃合、空調設備の導入・更新、老朽化施設の維持管理等)を発注者支援サービスとして取り込むことで、公共分野の売上比率を現在の約3割から約5割に引き上げるとともに、事業基盤の安定性を高めていく。第3に、事業分野、プロジェクト、維持保全等の意思決定に必要なデータベースを構築し、システム連携を行うことで、属人的でない発注者支援プログラムを形成し、顧客と伴走するサービスを確立していく。そして、これら3つの取り組みを統合することで、将来構想として施設のライフサイクル全般の意思決定を一元的に支援し、幅広いニーズに応える、発注者支援の新たなマーケットを創造しながら、堅実な成長を目指す戦略だ。

また、社内向けの施策として、人材育成マネジメントの強化や外部研修制度を活用した最新技術動向の収集による個々の社員のスキルアップ、働き方改革、DX・AIの活用による業務効率の向上、収益成長に見合う処遇向上、女性活躍推進などに取り組んでいく。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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