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IBM、IBM Zに新機能を追加し、お客様向けエンタープライズAIを加速

IBMは、本日、IBM Z向けの新しい一連のAIオファリングを発表しました。これらのオファリングは、IBM Z上でのエンタープライズAIの実装を迅速化することで、さまざまなユースケースや業界にわたり、お客様のビジネス成果の向上を支援できるよう設計されています。IBMは、スイスの保険会社であるLa Mobiliere社のように、保険契約の推奨精度の向上、マネーロンダリング対策の精度と適時性の向上、金融サービス会社のリスク・エクスポージャーのさらなる削減といった、お客様が検討を始めている新たなユースケースにAI( https://www.ibm.com/jp-ja/topics/artificial-intelligence )を導入します。

新しいオファリングは、一般的なAIフレームワークやツールの適用を加速できるよう設計されています。また、強化されたMachine Learning for z/OS、最新のIBM z/OSオペレーティング・システム( https://www.ibm.com/jp-ja/products/zos )による高度なインテリジェンスと運用の改善についても発表しました。

IBM TelumオンチップAIアクセラレーターを活用した低レイテンシーでの推論と相まり、IBMの豊富なAIオファリング( https://www.ibm.com/z/artificial-intelligence )は、IBM Z( https://www.ibm.com/jp-ja/z )上で稼働する最もミッション・クリティカルなビジネス・アプリケーションにAIワークロードを統合し、お客様がスループットのSLAを達成できるよう設計されています。

新たに発表した新機能は以下の通りです。
AI Toolkit for IBM Z and LinuxONE( https://www.ibm.com/products/ai-toolkit-for-z-and-linuxone ):このツールキットは、IBM Z向けのwatsonx.aiツールで、IBM Z Accelerated for TensorFlow、IBM Z Accelerated for TensorFlow Serving、IBM Z Accelerated for Snap MLなど、人気の高い業界標準のオープンソース・フレームワークをサポートし、企業が信頼できるAIの実装を開始できるようにします。2023年第4四半期に一般提供を開始する予定です。

Python AI Toolkit for IBM z/OS( https://ibm-z-oss-oda.github.io/python_ai_toolkit_zos/ ):この強化されたツールキット( https://www.ibm.com/support/z-content-solutions/journey-to-open-data-analytics/ )は、AIと機械学習( https://www.ibm.com/jp-ja/topics/machine-learning )ワークロードをサポートするオープンソースのPythonソフトウェアのライブラリーで、IBM Security and Privacy by Design( https://www.ibm.com/support/pages/ibm-security-and-privacy-design )プラクティスに準拠しています。これもIBM Z向けのwatsonx.aiツールであり、お客様は、Python AI Toolkit for IBM z/OSとIBM Open Enterprise SDK for Python 3.11で提供されるzIIPに適格なパッケージを活用して、アプリケーションにAIを組み込むことができます。



データサイエンティスト、開発者、ITチームが共にAIを実装できるようにするために、これらのIBM Z向けwatsonx.aiツールは、メインフレームのデータやアプリケーションをオープンソースのフレームワークやパッケージに連携することを目指すお客様を支援できるように設計されています。これらのツールには、IBM Z向けに最適化されサポートされているフレームワークとライブラリーが含まれており、開発者がz/OS上で信頼できるAI機能の実装を開始できるように構築されています。また、これらのツールキットは、データサイエンティストや開発者が機械学習モデルを構築、実行、管理できるようにするwatsonx.ai( https://www.ibm.com/jp-ja/products/watsonx-ai )と同じ基盤に支えられており、watsonx( https://www.ibm.com/jp-ja/watsonx )プラットフォームの不可欠な一部となるよう、今後も進化を続けていきます。

Machine Learning for IBM z/OS - Enterprise EditionおよびCore Edition:強化されたIBM Machine Learning for z/OS( https://www.ibm.com/jp-ja/products/machine-learning-for-zos )は、組織がz/OS上で機械学習モデルおよびディープ・ラーニング・モデルを構築、導入、管理、運用できるように設計された、IBMの旗艦となるフルライフサイクル・プラットフォームです。開発者とデータサイエンティスト向けに構築されたこのプラットフォームは、watsonx.aiのz/OS向け拡張機能であり、機械学習モデルの迅速な開発、展開、監視をサポートできるよう設計されています。IBMの見解では、組織は、AIモデルをどのように学習し、その学習ではどのようなデータが使用され、AIモデルの推奨に何が含まれるのかを明確にする必要があります。AIモデルとワークフローの透明性が確保され、かつ説明可能であることを確かなものとするよう、現在、お客様は、IBM Cloud Pak for Data( https://www.ibm.com/jp-ja/products/cloud-pak-for-data )の機能を通じて 、IBM Z に信頼できる AI 機能を実装することが可能です。今後数カ月内に、IBM z/OS上のワークロード向けにこれらの機能をネイティブに実装して展開する予定です。

Cloud Pak for Data on IBM Z( https://community.ibm.com/community/user/ibmz-and-linuxone/blogs/jasmeet-bhatia/2023/06/27/announcing-ibm-cloud-pak-for-data-47-on-ibm-z-and ):Cloud Pak for Data 4.7では、機械学習モデルの構築プロセスを自動化するためのAuto AIツールが強化されました。これにより、ユーザーはデータをアップロードし、問題の種類を選択して条件を指定し、一連の自動化されたエクスペリメントを実行して、さまざまな高性能パイプラインを迅速かつ容易に生成できます。

AIを搭載したIBM z/OS 3.1( https://www.ibm.com/products/zos ):2023年9月29日に一般提供が開始されるIBM z/OS 3.1は、オペレーティング・システムのインテリジェンスにおける新たな時代を象徴するものです。新しいAI System Services for IBM z/OSを使用することで、システムはどのようにITプロセスを最適化し、管理を簡素化し、パフォーマンスを向上するかを学習・予測し、特殊スキルの要件を削減します。



La Mobiliere社がAIで保険の未来を切り開く方法
IBMは、IBM Telumプロセッサーを皮切りに、AI向けにIBM Zプラットフォームの最適化に取り組んできました。IBM z16( https://www.ibm.com/jp-ja/products/z16 )は、IBM Zならではのレジリエンシーとセキュリティーを備えながら、低レイテンシーの推論用オンチップ統合アクセラレーターを提供します。 推論中のレイテンシーの短縮に注力することで、お客様はAIモデルから洞察と推奨を受け取るまでの時間を短縮することができます。

Celent社のディレクターであるネイル・ カトコフ(Neil Katkov)博士は次のように述べています。「当社の調査 ( https://www.ibm.com/downloads/cas/DOXY3Q94 )によると、金額ベースにおいて、世界全体のトランザクションの約70%がIBM Z上で実行されていると推定しています。このような規模のミッション・クリティカルなデータに、ファイン・チューニングと推論を適用することは、ビジネスとITオペレーションにまたがるユースケースにとって強力なイノベーションとなります」

トランザクションを大規模に分析することは、保険会社が保険提案をより迅速に行えることを意味しています。例えば、La Mobiliere社は、大量のトランザクションを処理し、最も機密性の高いデータ向けにセキュアな環境を確保するために、IBM Zを活用してきました。そして、IBM z16上でSQL Data Insightsを活用することで、ミッション・クリティカルなデータのパターンを明らかにし、保険提案の予測の改善やコスト削減を実現しました。

La Mobiliere社のITアーキテクトであるトーマス・バウマン(Thomas Baumann)氏は次のように述べています。「保険業界では、顧客は、自身が保護されていると感じるために必要な確証を得るために、可能な限りパーソナライズされたサービスを求めています。顧客に対してこの約束を果たせるよう、スイスの大手保険会社として当社は、利用可能な最新のテクノロジーを使用することを目標にしています。保険提案の処理をより迅速かつ正確に行うことができるよう、IBMとの協業のもと、IBM z16のAI機能を適用しました。プライバシーとセキュリティーを確保しながら、ほぼリアルタイムでNLP(自然言語処理)ベースのAI機能を使用して隠れたデータパターンを解き明かすことで、予測結果の精度として94%を達成しました。このような非常に有望な結果をうけ、近い将来にこの技術を契約査定手順に統合することを前向きに検討します」

IBM ZはAIライフサイクル全体をサポート
生成AI( https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/what-is-generative-ai/ )に関しては、数多くのイノベーションがうまれています。最近発表した( https://jp.newsroom.ibm.com/2023-08-23-IBM-Unveils-watsonx-Generative-AI-Capabilities-to-Accelerate-Mainframe-Application-Modernization )watsonx Code Assistant for Zは、メインフレーム・アプリケーションのモダナイゼーション向けに生成AIを活用した新製品で、IBM Z上のCOBOLからJavaへの迅速な変換を可能にし、プラットフォーム上での開発者の生産性向上を実現します。

しかし、多くの企業にとって、AIから価値を引き出すための第一歩は、機械学習やディープ・ラーニング・モデルのファイン・チューニング、推論、デプロイメントを含むAIライフサイクル全体に焦点を当てることを意味します。企業がAIへの投資を最大限に活用するためには、ミッションクリティカルなデータを活用する必要があると考えています。IBM z16は、ビジネス・トランザクションで大規模に推論処理をできるように設計されており、 1日あたり最大3000億件のディープ・ラーニング推論リクエストを1ミリ秒のレイテンシーで処理する能力を提供します*1。この規模感があるからこそ、詐欺、マネーロンダリングの防止、清算・決済、ヘルスケア、アプリケーションの最新化など、メインフレーム上でのAIのユースケースに大きな機会があります。

新しい一連のAIオファリングの詳細は、こちら( https://www.ibm.com/z/artificial-intelligence )をご参照ください。

IBMの計画、方向性、および意図は、IBMの裁量でいつでも予告なく変更または撤回される可能性があります。将来の製品および改良の可能性に関する情報は、IBMの目標および目的の一般的な考えを示すために提供されるものであり、購入を決定するために使用されるべきものではありません。IBM は、この情報に基づいて、いかなる資料、コード、または機能を提供する義務も負いません。

当報道資料は、2023年9月26日(現地時間)にIBM Corporationが発表したブログの抄訳です。原文はこちら( https://www.ibm.com/blog/announcement/ibm-accelerates-enterprise-ai-for-clients-with-new-watsonx-capabilities-on-ibm-z/ )をご参照ください。

*1 免責事項:パフォーマンス結果は、AI用統合アクセラレーターを活用する模擬的なクレジットカード詐欺検出モデル(https://github.com/IBM/ai-on-z-fraud-detection)を使用して、Ubuntu 20.04(SMTモード)上で48個のIFLと128GBメモリを搭載したz16 LPARで、ローカル推論オペレーションを実行したIBM社内テストから推定したものです。ベンチマークは、それぞれ異なるチップの最初のコアに固定された8つの並列スレッドで実行されました。コアとチップのトポロジーを特定するためにlscpucコマンドが使用されました。バッチサイズは128推論演算を使用しました。結果は異なる場合があります。
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