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一瞬動揺もGDP上振れを改めて材料視

ランチタイムコメント
 日経平均は続伸。100.75円高の16753.55円(出来高概算11億株)で前場の取引を終えた。寄り付き前に発表された1-3月期GDPは年率1.7%増と市場予想の0.3%増を大きく上回る結果となり、政策期待が後退するとの見方から、やや売りが先行した。米国市場の下落影響もあってか、寄り付き直後には一時16517.52円まで下げ幅を広げる場面もみられた。

 しかし、改めてGDPの上振れが評価されるなか、三菱UFJ<8306>などメガバンクが強い動きをみせると、主力大型株主導で前引け間際には16800円に迫る場面もみられている。東証1部の騰落銘柄は値上がり数が過半数を占めており、規模別指数では大型株指数の強さが目立った。セクターでは鉱業が6%超の上昇となったほか、銀行、石油石炭、海運、保険、卸売、証券、非鉄金属、不動産が堅調。一方で、電力ガス、情報通信、サービス、水産農林などが小安い。

 GDPの予想外の上振れを受けて寄り付き直後は方向感が掴みづらかったが、日経平均はこれまで同様16500円近辺では売り込みづらく、その後の買戻しにつながっているようだ。一時16800円に迫る場面がみられているが、価格帯別出来高では16800-17200円レベルで出来高が膨らんでいる水準でもあり、ここからの一段高は期待しづらいところではある。

 また、依然として政策期待は根強いほか、消費増税の先送りへの思惑もくすぶっている。売り込みづらいなかで、上値抵抗帯突破を試す展開が期待されているようである。一方、中小型株は需給不安が徐々に高まってきているようにみられる。SOSEI<4565>が節目の2万円を割り込んできており、マド埋め辺りが意識されてくる可能性もあり、センチメントの悪化が警戒されそうである。(村瀬 智一)

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